年の瀬が見えてくるころ、ふと胸をよぎる言葉があります。
「ことしも結局、同じことで悩んでいたな」
あの人との関係。先延ばしにしてきた決断。手放せなかったこだわり。
今日は、そんな「毎年くり返す重さ」を年内に下ろしていく、心の大掃除のお話です。
欠けた月は、また満ちる
2022年11月、皆既月食と惑星食が重なるという、442年ぶりといわれる夜がありました。
まんまるだった月が、ゆっくりと地球の影に入り、赤黒く沈む。
そして影を抜けると、また何ごともなかったように、白く輝きはじめる。
あの夜空が教えてくれたのは、とてもシンプルなことでした。
いったん欠けることは、終わりではない。満ちるための通り道だ、ということです。
手放したいものに、本当はもう気づいている
「何を手放せばいいか分からない」とおっしゃる方は、実はあまりいません。
ノートに「ことし、心が重かったこと」を書き出してみてください。
くり返し顔を出すあの悩み、付き合いつづけた我慢、「いつかやめたい」と思いながら続けてきた習慣。
書きながら、きっと気づくはずです。
手放したいものに、あなたはもう気づいている。足りないのは答えではなく、「手放す」と決めることだけなのです。
古いパターンは、慣れているから居座る
それでも手放せないのは、意志が弱いからではありません。
古いパターンは、心にとって「住み慣れた部屋」のようなものです。
窮屈でも、散らかっていても、慣れているから居心地が悪くない。だから居座ります。
抜け出すコツは、一度に全部を捨てようとしないこと。
部屋の片づけと同じで、「まずこの一角だけ」と決めて、小さく手をつけるのがいちばん確実です。
年の瀬は、心の大掃除のとき
昔から、年の終わりには家を清めて新しい年を迎えてきました。
同じことを、心にもしてあげませんか。
- - 来年に持ち越さない悩みを、ひとつ決める
- - やめることを、ひとつだけ決める
- - 我慢して続けた付き合いを、すこし緩める
全部でなくていいのです。ひとつ下ろすだけで、新しい年の荷物は目に見えて軽くなります。
手放すと決めた心に、黒水晶モリオンを
彩石屋でこのお話とともにご紹介したいのが、黒水晶(モリオン)です。
光をすいこむような、深い黒の水晶。
古くから、抱え込んだ重さから持ち主を守るお守りとされてきた石です。山梨県の黒平鉱山で採れた天然のモリオンには、静かな存在感があります。
「これを手放す」と決めた日のしるしに、手元に置いてみてください。
迷いが顔を出すたび、黒い石が「もう決めたでしょう」と思い出させてくれます。
影を抜ければ、また満ちていく
手放すことは、失うことではありません。
月が影を抜けてまた輝くように、下ろした手には、次のものを受け取る余白が生まれます。
同じ悩みをくり返してきた年月も、無駄ではありません。
それだけ長く向き合ってきたあなたなら、手放したあとの軽さを、誰よりも深く味わえるはずです。