「あのとき、別の道を選んでいれば」
ふとした瞬間に、過去の選択がよみがえって胸が重くなる。そんなことはありませんか。
今日は、過去の自分とすこしだけ仲直りするための、心の棚卸しのお話です。
年の瀬の前に、心も棚卸しを
木々を彩った黄色い葉が道に散って、今度は足元を彩る季節。
11月22日ごろは、二十四節気の「小雪(しょうせつ)」。雪の便りが届きはじめる時期とされ、そろそろ年の瀬に向けて気忙しくなってくるころです。
大掃除の予定を立てるように、今年ためこんだ気持ちのほうも、一度棚卸しをしてみませんか。
家の汚れと同じで、心の引っかかりも、ためたまま年を越すと重たくなるのです。
「あのときこうしていれば」が、心を疲れさせる
棚卸しをすると、たいてい出てくるのが後悔です。
あの瞬間、別の決断をしていたら。あの選択さえしなければ。
過去のある選択をした自分を、どこかで許せないでいたとき——心はものすごく疲れていた。そんな実感が、わたしたちにもあります。
後悔そのものより、過去の自分を責め続けることが、いちばん心をすり減らすのです。
あのときの選択は、あのときの精いっぱい
でも、振り返ってみてください。
過去のあの決断を変えていたら、いまここにはいない。点と点がつながって、今日のあなたができている。
そして、どの選択も、そのときのあなたが持っていた材料での、精いっぱいの答えだったはずです。
「あのときの選択は、あのときの精いっぱいだったのだから、良し」
正解か不正解かはいったん脇に置いて、そう自分に言ってあげる。
どんな選択をしてきたとしても、自分は自分。 そう受け入れられたとき、心はふっと軽くなります。これも自己受容のひとつのかたちです。
モヤモヤのサインを、スルーしない
ためこんだ感情は、長く持ちすぎると心を重くします。
モヤモヤする。なんだかざわざわする。
それは「そろそろ外に出して」という心からのサインです。気のせいにして通り過ぎないでください。
紙に書き出す。信頼できる人に話す。声に出してみる。
外に出してはじめて気づくことが、本当にたくさんあります。ひとりで抱えるのがつらいときは、誰かの手を借りていいのです。
世界一美しいと称される、ベラクルス産アメジスト
彩石屋でこのお話とともにご紹介したいのが、ベラクルス産のアメジストです。
メキシコ・ベラクルス州の鉱山で採れるアメジストで、淡い紫色の透明感ある細長い結晶が特徴。「世界一美しいアメジスト」「女神が宿る石」と称されてきました。
古くから、疲れた心に安らぎを運ぶ石とされてきたアメジスト。
過去を責める声が頭の中でうるさい夜に、この淡い紫をそっと眺める時間を、自分をいたわる合図にしてみてください。
軽くなった心で、年を越すために
過去は変えられません。けれど、過去への意味づけは、今日からいくらでも変えていけます。
あのときの精いっぱいを認めて、ためこんだ気持ちを外に出して、すこし身軽になって新しい年へ。
どの道を選んできたとしても、ここから先の道は尽きることがありません。生きているかぎり、次の一歩はいつでも選び直せるのですから。