季節の変わり目になると、理由もなく身体が重い。気持ちも、なんとなく沈みがち。
もしいま、そんな日が続いているなら、あなたの頑張りが足りないわけではありません。
昔の人が「無理をしない」と決めていた期間——「土用」のお話です。

土用は、年に4回ある

土用というと、夏のうなぎの日を思い浮かべる方が多いかもしれません。じつは土用は、年に4回あります。

古代中国には、「この世のすべては木・火・土・金・水の5つの要素でできている」と考える五行思想がありました。
この5つに四季をあてはめると——

  • - 春=ぐんぐん育つ「木」
  • - 夏=燃える「火」
  • - 秋=実りの「金」
  • - 冬=しんと静かな「水」

ひとつだけ、「土」が残ります。
そこで、立春・立夏・立秋・立冬の直前のおよそ18日間に「土」をあてはめ、この期間を「土用」と呼ぶようになりました。季節と季節のあいだの、つなぎ目の時間です。

季節の変わり目は、揺らいで当たり前

土用は季節の変わり目にあたるため、昔から、体調を崩しやすく気持ちも不安定になりやすい時期と言われてきました。夏の土用なら、ちょうど夏バテが出やすいころです。

身体は、季節が切り替わるたびに、気温や日の長さに合わせて調子を取り直しています。いわば衣替えの最中。揺らぐのは、むしろ自然なことです。

だからこの期間は、予定を詰めこまず、ゆっくり過ごす。
自分の身体と心のための時間を、すこし多めにとる。
「がんばらない」と先に決めてしまうのが、土用の知恵です。

カーネリアン——気力を支えるお守り

この時期にご紹介したいのが、カーネリアンという天然石です。

鉄分を多く含む石として知られ、夕焼けのような赤橙色をしています。その色から、古くから気力や体力の象徴とされ、お守りとして親しまれてきました。

カーネリアンは、無理に走り続けるための石ではなく、しっかり休んだあと、もう一度立ち上がるときにそっと背中に手を当ててくれるような存在。
手元に置いて、「休んだら、また動けばいい」と思い出す合図にしてみてください。

「う」のつくものと、旬の知恵

夏の土用には、「う」のつくものを食べるとよい、という言い伝えがあります。うなぎ、梅干し、瓜——どれも夏の身体がよろこぶ顔ぶれです。

旬のものをいただくことは、いちばん身近な季節への合わせ方。
特別なことをしなくても、食卓にひと品、夏のものを足すだけで十分です。

休むことも、夏支度のうち

土用が明ければ、夏本番がやってきます。

いまは、次の季節への準備期間。休むことは立ち止まることではなく、夏を楽しむための支度です。
焦らなくて大丈夫。季節は毎年めぐってきますし、生きているかぎり、調子を取り直す機会は何度でもやってきます。

今日くらいは早めに灯りを落として、ゆっくり休んでくださいね。