「父のような人とだけは、結婚したくない」
「母のような結婚生活には、なりたくない」

恋愛や結婚を考えるとき、心のどこかでそうつぶやいていませんか。
うまくいっていない両親を見て育てば、そう思うのはごく自然なことです。でも今日は、その選び方にひそむ落とし穴のお話をさせてください。

「〜にならない人」は、マイナスから選んでいる

「親のようにならない人」を基準に相手を選ぶとき、わたしたちの目は、好きなものではなく避けたいものを見ています。

つまり、マイナスのイメージから選んでいるということ。
プラスを探しているつもりでも、ものさし自体が「いやだった過去」でできているのです。

避けることが目的になると、肝心の「自分はどんな関係を築きたいのか」が、ぽっかり抜け落ちてしまいます。

人は、普段見てきたものを基準にしてしまう

人には、普段から見たり聞いたりしてきたものを「当たり前」として身につけてしまう傾向があります。

結婚のイメージの土台は、多くの場合、いちばん近くで見てきた親の結婚生活です。
そこに良いイメージを持てないまま選ぼうとすると、知らないうちに判断がゆがんで、選ぶ相手そのものを間違えてしまうことがあります。

だからまず、自分の中の「当たり前」が選択の基準になっていると自覚すること。
気づくだけで、ものさしを選び直す余地が生まれます。

基準を「好き」へ戻す

では、何を基準に選べばいいのか。

プラスのイメージ、つまり「好き」を基準に選ぶことです。

「え、そんなの当たり前では?」と思うかもしれません。
でも店でお話をうかがっていると、これが意外とできていない方が多いのです。「嫌いじゃないから」「条件が悪くないから」「ああはならなそうだから」——どれも、好きではありません。

この人のどこが好きか。一緒にいる自分のことを好きでいられるか。
そこから選び直すと、関係の景色が変わりはじめます。

人生の手綱を、自分の手に

もうひとつ、お伝えしたいことがあります。

親の影響は、たしかに大きい。けれど、大人になったいまのあなたの選択まで、親のせいにし続けると、苦しくなるのは自分です。

わたし自身は、二十歳になったときに、過去のごたごたを引きずるのをやめると決めました。
納得できるかどうかは、別の問題。それでも、きっぱり切り離す。

生きるのは、親のためではなく、自分のため。
あなたの人生の手綱を握っているのは、あなた自身です。
手綱を自分の手に戻したとき、人はようやく自由に選べるようになります。

まとめ——選び直しは、何度でもできる

過去のイメージに気づくこと。基準を「好き」へ戻すこと。手綱を自分の手に持つこと。

どれも今日から始められて、何度でもやり直しがききます。
これまでの選び方がどうであれ、生きていれば、これから選べる道は無限にあります。