引っ越しの予定はなくても、「暮らしを仕切り直したい」と感じる時期は誰にでもあります。
今日は、彩石屋のスタッフが立春の日に経験した引っ越しのお話から、節目の迎え方について考えてみます。
立春は、暦のうえの「元日」
旧暦の感覚では、2月3日の節分までが前の年。明けて2月4日の立春から、新しい一年が始まると考えられてきました。
そのスタッフが引っ越したのは、まさにこの立春の日でした。
狙ったわけではなく、ほかに候補日がなく、自然とその日に決まったそうです。
その年は子年。すべての物事が始まる「種まきの年」と言われていました。
荷造りは、いちばん正直な「手放し」の時間
節分までに、せっせと荷造り。
引っ越しの荷造りほど、自分の持ち物と正直に向き合う機会はありません。
段ボールに詰めながら、「これは新しい家にも連れていきたいか」とひとつずつ問いかける。
答えに迷うものは、もう役目を終えているのかもしれません。本人は「タイムリーな断捨離になった」と笑っていました。
「お世話になりました」と、最後の掃除
引きはらう部屋の掃除は、「お世話になりました」という感謝を込めて。
ただの原状回復ではなく、暮らしを支えてくれた場所への、お礼のあいさつです。
この区切りをきちんと済ませると、新しい家に気持ちよく向かえます。
新居で起きた、ちいさな不思議
新居で荷解きをして、家電のスイッチを入れて動作確認。
すると、前の家でずっと音を立てていた首振りヒーターが、ぴたりと鳴らなくなっていたそうです。
逆に、引っ越し直前まで使えていた岩塩ランプは点かなくなり、電球を替えたらあっさり復活。
「新居に合わせて電球を替えてほしかったのかもね」と、本人は話していました。
科学で説明がつくかどうかは、わかりません。
それでも、場所が変わると暮らしの調子まで入れ替わるように感じられることは、確かにあるものです。
ご褒美は、富士山の見える窓
駅からは遠くなったけれど、新居の窓からは思いがけず富士山が見えたそうです。
手放して、感謝して、身軽になって移った先で待っていた、ちいさなご褒美でした。
まとめ——節目は、手放しと「ありがとう」で締めくくる
引っ越しに限らず、年度替わり、転職、子どもの独立。人生の節目は、たびたびやってきます。
そのたびに、持ち物と心の荷物を見直して、お世話になった場所と人に「ありがとう」を伝える。
それだけで、次の章は驚くほど軽やかに始まります。
新しい始まりの扉は、この先の人生にも、いくつでも用意されていますから。