もうすぐ節分。「鬼は外、福は内」と豆をまきながら、店でスタッフとこんな話になりました。

外に出したいその「鬼」は、いったいどこにいるんだろう——。

もしかするとそれは、私たちの心の中にいるのかもしれません。今日は、そんな「心の鬼」のお話です。

心の中の「鬼」の正体

あなたの心の中に、「鬼」はいますか。

ここでいう鬼とは、不安、怒り、嫉妬、妬み、不満、悲しみ、苦しみ——自分でもどうしたらいいかわからない、行き場のない感情のことです。

こうした感情がひとつでも心に居座ると、なんとなく身体が重く感じられたり、人間関係がぎくしゃくしたり、「最近どうも調子が出ないな」という日が続いたりすることがあります。

頭の中が整理できていないサインが、暮らしのあちこちに顔を出すのです。

鬼が手強いのは、扱い方を知らないから

「こんな感情、追い払うなんて無理」と思われるかもしれません。

でも、それはあなたが弱いからではありません。その感情の扱い方を、まだ知らないだけです。

扱い方のわからない感情は、宛名のない荷物のようなもの。どこへ送ればいいかわからないまま、心の玄関先に積み上がっていきます。だからモヤモヤするのです。

そこで効いてくるのが、名前をつけること。「私はいま、何が不安なんだろう」「誰に、何に怒っているんだろう」と紙に書き出してみると、漠然とした鬼が、ひとつずつ対処できる課題に変わっていきます。これが心のセルフカウンセリングの第一歩です。

節分は、心の大掃除の合図

昔から、季節の変わり目には整理がつきものでした。年末の大掃除や、断捨離もそのひとつです。

断捨離とは、ただ物を捨てることではありません。パンパンに詰まった思考を整理して、新しいものが入る空間をつくってあげる行動です。

年末があわただしくて、大掃除どころではなかった——そんな方こそ、節分までを区切りにしてみてください。やることは、この順番です。

  • - 心の鬼に名前をつける(何が不安か、誰に怒っているかを書き出す)
  • - もう手放していいものを選ぶ(物も、考えごとも)
  • - 空いた場所に「福」をひとつ置く(これからやりたいことを書く)

「鬼退治」のあとに「福を迎える」。豆まきの順番そのままです。

鬼は、ただの感情に戻っていく

扱い方がわかった鬼は、もう鬼ではありません。名前のついた、ただの感情に戻っていきます。

不安は「準備したい」のサイン。怒りは「大事にしてほしい」のサイン。そう読み替えられたとき、心にぽっかりと空間ができて、新しいことがポンと入り込めるようになります。

季節はめぐり、区切りは毎年やってきます。今年うまくいかなくても、来年もその次もある。あなたのペースで、心の豆まきを続けていきましょう。