3月3日は桃の節句、雛祭り。
雛人形を見ると、子どもの頃のことや、わが子のために人形を選んだ日のことを思い出す方も多いのではないでしょうか。
今日は、この日にちなんだ「桃」の名を持つ石のお話です。
雛人形に込められた、親のまなざし
雛人形には、子どもが災いにあわないように、健やかに幸せに育つようにという願いが込められてきたと言われています。
人形を通して家族の絆を深める——そんな意味合いもあるそうです。
また桃には、「百歳(ももとせ)まで生きられるように」という長寿の願いが重ねられてきた、という説もあります。
雛祭りとは、つまるところ親が子を想うまなざしを、年に一度かたちにする行事なのだと思います。
桃の名を持つ石、チューライト(桃廉石)
その「桃」の字を和名に持つ石が、チューライト。和名は桃廉石(とうれんせき)といいます。
タンザナイトと同じゾイサイトの仲間で、マンガンを含むことで生まれる、濃淡のあるやわらかなピンク色が特徴です。
古くから、自分と他者への慈しみの心を深める石とされてきました。石言葉は「慈愛」「癒し」「知性」。
特に、母と子の関係を見守るお守りとして親しまれてきた石です。
親が子を想うように、自分を想う
ここで、ひとつ立ち止まって考えてみたいことがあります。
雛人形に込めるような、あのあたたかいまなざし。
あなたはそれを、自分自身に向けてあげられているでしょうか。
失敗して落ち込んだとき、自信をなくしたとき。
わたしたちはつい、自分にだけ厳しい言葉をかけてしまいます。わが子や大切な人が同じ状況なら、決して言わないような言葉を。
チューライトのやさしいピンクは、そんなときの合図になってくれます。
「親が子を想うように、わたしもわたしを想っていい」。うまくいかなかった自分ごと受け止めて、また顔を上げるための、お守りとして。
まなざしの向きを、ひとつ増やす
桃の節句は、誰かの健やかさを願う日。
その願いの矢印を、今年はひとつだけ増やして、自分にも向けてみてください。
自分を慈しめるようになると、不思議と他者へのやさしさにも余裕が生まれます。
あなたの毎日が、やわらかな桃色の景色を少しずつ増やしていけますように。道はこれからも、いくつでも開けていきます。