「気づけば毎年、同じ時期に寝込んでいる気がする」

夏の盛りを過ぎる頃、店でもそんな声を耳にします。もし心当たりがあるなら、それは偶然ではないかもしれません。

山を越えて、ホッとした頃にやってくる

彩石屋のスタッフにも、ここ数年、毎年決まった時期に体調を崩していた者がいます。

忙しい時期のただ中ではなく、それを乗り越えて「終わった……」とホッとした頃に、まとめてドンと来る。しかも一度崩れると、正直、長引くのです。

ふり返って気づいたのは、崩れる前にいつも小さな変化を見過ごしていたこと。小さなサインを放っておくと、あとから大きな揺さぶりになって返ってくる——それが毎年くり返されていました。

不調は、突然やってこない

わたしたちの身体には、自律神経という「身体の自動運転」の仕組みがあります。

頑張りどきには自動でアクセルを踏み、休みどきにはブレーキへ切り替えてくれる。ところが我慢を重ねている間はアクセルが踏まれたままになり、緊張がほどけた瞬間に、ためこんだ疲れが一気に表へ出てくる——そう言われています。

ホッとした頃に崩れるのは、身体が弱いからではありません。それまでずっと、頑張りすぎていたからです。

「無理をしない」は「我慢をしない」ということ

「無理しないでね」とよく言いますが、無理をしないとは、我慢をしないこと。

そして我慢をしないとは、自分の心が正直な方向に向かえているか、こまめに確かめることです。

自分らしくない過ごし方を続けていると、心や身体は小さなサインで知らせてくれます。そのサインに「気のせい」とフタをすることが、我慢の正体。だからこの季節にいちばん大切なのは、自分に嘘をつかないことなのです。

今日からできる、3つのこと

スタッフの実感から、シンプルな3つをおすすめします。

  • - 小さな変化に気づく——「いつもと違うな」を見過ごさない
  • - 自分をいたわる——気づいたら、休む予定を先に入れる
  • - 心から正直に行動する——「本当はどうしたい?」に沿って選ぶ

大げさなことは要りません。「今日はもう寝よう」を、ためらわずに実行できれば十分です。

今年崩れても、来年は変えられる

もし今年も崩れてしまっても、自分を責めないでください。

「わたしはこの時期に疲れが出る」と知れたこと自体が、来年のあなたを守る財産です。身体の声を聞きながら立て直す機会は、生きているかぎり、何度でも巡ってきます。

今年の夏が、「自分に正直に過ごせた夏」になりますように。