「いつか自分のお店を持ちたい。でも、お金も人脈も、特別な技術もない」——そんなふうに、夢を夢のまま抱えていませんか。
実は、彩石屋を始める前のわたしも、まったく同じでした。

望みは高く、形にはこだわらない

人は、自分の価値をすべて知ることはできません。
わたしにも、何も手にしておらず、周りにだれもいない、ただ夢を見ているだけの時代がありました。これが現実になるとは、思っていなかったくらいです。

それでも心のなかでは「どんな形になっても、叶える」と決めていました。
理想どおりにはいかなくても、形を変えてでも叶える。望みは高く、でも形には柔らかく。そのくらいの構えが、ちょうどよかったのだと思います。

自分がいちばん活きる「形」を考える

お店の持ち方は、ひとつではありません。
インターネット上のお店も立派なお店ですし、自宅の一室から始めることも、店舗を借りることもできます。

大事なのは、自分がいちばん活かせる場所はどこかを考えることです。

  • - 作品づくりが得意なら、インターネットで表現する道
  • - 技術を提供するなら、そのための空間
  • - 人と会うことで力が出るなら、人が訪ねてこられる場所

自分が実際にそこに立っている姿を想像して、しっくりくる形を選ぶ。それが最初の準備です。

会社勤めは「学びの宝庫」だった

実際にお店を始めるときのわたしは、お金もなく、お客様になっていただける人脈もなく、まるっきり身ひとつでした。
言葉にしてみると、よくこの状態で始めると言ったな、と自分でも思います。

それでも準備は整っていました。会社勤めの日々を、最初から「学びのため」と決めていたからです。

たくさんのお店に立たせてもらい、たくさん成功も失敗もしました。
何がよくて何がだめだったかを、会社のお金で学ばせてもらえる。こんなにありがたい環境はありません。

二十歳から店長も任せていただき、人の上に立つ難しさも同時に学びました。
自分なりの経営の仕方の土台は、あの日々がつくってくれたと思っています。

向いていないことは諦めて、武器を磨く

もうひとつ、わたしが大切にしてきた構えがあります。

向いていないものは、向いていない。でも、人にはできない、自分だけの武器がある。

器用ではないので、できないことは潔く諦めて、武器を活かすことに力を注ぐ。
小さな苦手を見つけてお直しする時間があるなら、自分の武器を磨くほうに使う。今も、その答えに変わりはありません。

だから人にも、その人ができることしか求めません。それがわたしのスタイルです。

何も持っていなくても、準備はできる

何も持っていなかったわたしでも、お店を運営する準備は整っていました。
最後は、やってみないと分からない。自分の力を信じて、踏み出すだけです。

今いる場所を「学びの場」と決め直した日から、あなたの準備はもう始まっています。
夢があなたに合った形を見つけて、動き出しますように。道は、今からいくらでもつくれます。