年の瀬の彩石屋は、石のお直しのご依頼でいっぱいになります。
ブレスレットを組み直して、新しい年を迎える支度をする。その手を動かしながら、お客様と「今年はどんな一年だった?」の振り返り会をするのが、毎年の行事のようになっています。
「年末は会わなきゃね」の意味
ありがたいことに、「年末はこの店で話してから年を越したい」と足を運んでくださる方が大勢います。
不思議なもので、お客様の一年をうかがっていると、わたし自身も自分の一年を振り返ることになります。
同じような年だった方、まったく違う景色を歩いた方。その重なりとズレが、毎年とても面白いのです。
振り返りは、ひとりでやるより、誰かと話しながらのほうが深くなる。
長年この行事を続けてきて、実感していることです。
10年来のお客様の教室を訪ねて
ある年の暮れ、10年以上通ってくださっているお客様が主宰する、ヨガの教室に初めてうかがいました。
形にこだわらず、その人が自分の軸に、芯に、すこしずつ戻っていけるように導いていく。そんな時間でした。
受けながら気づいたのです。この方が目指していることと、わたしが彩石屋で目指していることは、同じだと。
お店では、お客様の心の様子を見ながら、他愛ない話からすこしずつ深いところへ降りていきます。入り口は石でもヨガでも、向かう先は「自分の軸」なのでした。
帰り道、「お互い、行き着いたのが"今"だったんだね」と顔を見合わせました。10年かけて出会い直したような、不思議なご縁です。
自分を貫くと、同じ志の人と出会う
この経験から、確信していることがあります。
自分を貫けば貫くほど、人生で大切にしたいことが同じ人と出会える。
彩石屋に集まってくださる方々を見ていても、そう思います。目指すのは、誰かひとりが抜け出すことではなく、みんなで一緒に上がっていくこと。
そのために必要なのは、大きな飛躍ではなく、小さな一歩をたくさん踏み出すことです。
迷ったら、軸を戻してくれる人に会う
迷うことは、誰にでもあります。わたしにもあります。
そんなときのための、上手に生きるコツを書いておきます。
- - 迷いの誘いに乗らず、自分の芯をぐらつかせない
- - 迷ったら、軸を戻してくれる人に会う、話す
- - そういう人を、ひとりでいいからつくっておく
- - 溜まったら出す。吐き出す。溜めこまない
特に最後のひとつは、年末に限らず、毎日の心の手入れとして覚えておいてほしいことです。
振り返って、また歩き出す
他愛ないおしゃべりからはじまって、すこし深いところまで一緒に降りて、ふっと顔が上がって帰っていただく。それが彩石屋の日常です。
一年の終わりに、あなたの振り返りに付き合ってくれる人はいますか。
もしまだいなければ、これから出会えばいいだけのこと。自分を貫いて歩いていれば、同じ景色を見たい人とは、ちゃんと出会えますから。