「どうしてまわりの人は、自然にうまくいくんだろう」
母に聞いても「たまたまよ」、友人に聞いても「紹介かな」。
たまたまって何? 自分なりに頑張ってきたのに、ほしい未来だけが遠い気がする——そんな夜はありませんか。
今日は、ある女性の小さな物語をひとつ。
ふらりと入った石屋で、手が止まった
出会いに悩んでいた彼女が、ある日ふと目にしたのが「水晶」の看板でした。
そういえば、ここに石屋さんがあったかも。こんな気分だし、ちょっとだけ——と暖簾をくぐります。
狭い店内に、見たことのない石がたくさん。
そのひとつの前で、ふっと足が止まりました。
「そういえば、こういう色、好きだったな」
懐かしい感覚。石屋さんで、忘れていた昔の自分に出会ったのです。
「もう分かっている」が、世界を曇らせる
あの頃の彼女は、何もかもが新鮮で、次は何が起こるんだろうとワクワクしていました。
では、今は?
起こることを先回りして、「もう分かっている」で終わらせて、新しい世界を見ようとしていなかった。
漫画の世界も、母の出会いも、友人のたまたまも。「そんなはずない」と、自分が信じていなかっただけなんだ——彼女はそう気付きます。
気付かないうちに、人生に制限をかけてしまう。
それは、傷付きたくないから。あなたが弱いからではなく、心が一生懸命あなたを守ろうとしてきた証拠です。
石は、あなたの記憶とつながっている
帰り際、店の人に「来られた時より表情が変わりましたね」と声をかけられて、彼女は少し楽になっている自分に気付きました。
石の意味は、あなたの記憶が決めるもの。
この物語の主人公にとって、目の前にあったクリソプレーズは「勇気を踏み出させてくれる石」になりました。
クリソプレーズは、新芽のようなグリーンをした石です。
「この先はまだ、自分で作っていける」と言わんばかりの、ぴかぴかの色。世界が曇って見えそうになるのを、そっと止めてくれるような存在かもしれません。
まとめ——見える世界は、自分で選べる
目の前の壁が大きく感じられるのは、記憶の中の何かと比べているから。
知らなければ、何も思わないはずなのです。
いつでも、きっと、世界は新しい。
「もう分かっている」をひとつ手放すたびに、見える景色は変わり、選べる道は増えていきます。生きている限り、その先は何通りでも描き直せます。
忘れていた自分に出会いに、石を眺めにいらしてください。彩石屋は、そんな寄り道ができる場所でありたいと思っています。