ふと腕元の石を見たとき、なんだかくすんで見える。迎えたばかりの頃の、あの澄んだ輝きとちがう気がする——。
お守りとして石を身につけている方から、店頭でよくうかがうお話です。
それは石が「すこし休みたい」と教えてくれているサインかもしれません。今日は、いちばん手軽な石の休ませ方、さざれ石のお話です。
石も、働きづめでは疲れてしまう
彩石屋では、石は生きているもの、と考えてきました。
お店に並んでいた石が、ある日ご縁のあった方のもとへ旅立っていく。それからは持ち主のそばで、毎日をいっしょに過ごします。
わたしたちが働きづめでは疲れてしまうように、毎日身につけられている石も、すこしずつ疲れていく。そう考えると、石との付き合い方が変わってきます。
色がくすんで見える。輝きが鈍くなった気がする。
そんなときこそ、石を休ませてあげる合図です。
さざれ石という「ベッド」
さざれ石とは、小さな粒状になった天然石のこと。水晶のさざれ石が定番です。
使い方はとても簡単。お皿にさざれ石を敷き詰めて、その上にブレスレットやお守りの石をそっと置くだけ。
わたしたちが眠るとき、ベッドや布団に横になりますよね。
さざれ石は、いわば石のためのベッドです。身につけていない時間に、ベッドの上で眠らせてあげる。それだけで、立派な手入れになります。
お皿は、パールシェルがおすすめ
さざれ石を敷くお皿として、彩石屋がおすすめしているのは天然のパールシェル(真珠層のある貝殻)です。
内側にやわらかな真珠の輝きをまとった貝殻は、石をやさしく整えてくれると言われています。さざれ石との相性もよく、見た目にも美しいので、お部屋の小さな定位置になってくれます。
休ませる頻度の目安
- - 月に1〜2回が目安
- - 気になったときは、その都度
- - 毎日身につけているお守りの石は、週に1〜2回はベッドへ
黒っぽい石は、すこし長めに休ませてあげてください。
そして忘れがちなのが、ベッド役のさざれ石も働き者だということ。さざれ石にも、ときどき手入れの時間をつくってあげてくださいね。
石を休ませる時間は、自分をいたわる時間
一日の終わりに、腕元の石をはずしてベッドに寝かせる。ほんの数十秒のことですが、その手を動かす時間は、今日一日の自分を振り返る小さな区切りになってくれます。
働きづめの石を休ませてあげられる人は、きっと、働きづめの自分のことも休ませてあげられる人です。
休むことは、止まることではありません。ちゃんと休んだ石が輝きを取り戻すように、ちゃんと休んだ人の明日には、また新しい道がいくつも伸びていきます。