お店でたくさんの石を眺めているうち、なぜかひとつの石から目が離せなくなった。
理由はうまく言えないけれど、なんとなく気になる。そんな出会い方をしたことはありませんか。

今日は、そうして手元に迎えた石との、その後の付き合い方のお話です。

「一目惚れ」は、今の自分からのサイン

石を選ぶとき、意味や由来から選ぶのもひとつの方法です。
けれど「なんとなく気になる」「無意識に手に取っていた」という直感で選んだ石が、今のあなたの気持ちに、いちばん寄り添うものなのかもしれません。

いわゆる「一目惚れ」です。
理屈より先に心が動いたなら、その感覚を信じてあげてください。

石(いし)に、意思(いし)を預ける

石を迎えたら、ぜひ続けてほしい小さな習慣があります。

自分の願いを、言葉にして石に託すこと。

「わたしはこうありたい」「これを叶えたい」。
その姿を頭の中で具体的に思い描きながら、手のひらの石に語りかけてみてください。石(いし)に意思(いし)を預ける、と覚えていただくと忘れません。

これは、石に何かをしてもらうためのおまじないではありません。
自分がどうありたいかを、自分の言葉ではっきりさせる時間です。言葉にした願いは、迷ったときに立ち返る道しるべになってくれます。

店で出会った、満面の笑顔

以前、店でお客様から石の手入れを頼まれたときのことです。

お預かりした石から受けた印象をお伝えすると、お客様は満面の笑顔で「嬉しい!」とおっしゃいました。
聞けば、その石に重ねてこられた「こうありたい」という思いと、ぴったり重なっていたのだそうです。

毎日のように石にふれ、願いを言葉にしてきた方の石は、持ち主の物語をまとっているのだなと感じた出来事でした。

手入れの時間は、自分と向き合う時間

石は、ときどき休ませて、手入れをしてあげてください。
柔らかい布でそっと拭く。それだけでも十分です。

そして手入れのたびに、預けた願いを思い出してみる。
「あれから、わたしはどう変わっただろう」と振り返るこのひとときは、心身のセルフカウンセリングの時間にもなります。

願いは、言葉にした分だけ近づく

石はあなたの代わりに歩いてはくれません。歩くのは、いつだってあなた自身です。

けれど、言葉にした願いを覚えていてくれる相棒が手元にあると、人は思いのほか、ぶれずにいられるものです。

今日、あなたの石にどんな言葉を預けますか。
その一言から、明日の歩き方は何通りにも広がっていきます。