同じ出来事なのに、楽しめる日と、つらくてたまらない日がある。

その違いを作っているのは、出来事そのものではなく、心のほうかもしれません。
今日は店主が子どもの頃に知った、「心はすべてを一瞬で変えてしまう」という話をさせてください。

布団のテントと、べっ甲飴

店主の家は、なんでも買い与えてくれる家ではありませんでした。テレビゲームもありません。

すると子どもは何を始めるか。遊びたいものを、自分で作るようになります。

代表作は布団のテント。布団でテントを張り、その中に明かりを点けて本を読む。同じ部屋なのにどうしてこんなに楽しいんだろうと、夜が待ち遠しくて仕方がなかったそうです。

飴が食べたければ、実験の始まりです。水あめを温めて、つまようじの先に垂らして、べっ甲飴を作る。

「ないなら、作ればいい」。幼い頃に身についたこの発想が、大人になった今の土台を作ってくれた気がする、と店主は言います。

同じ状況でも、住む世界は選べる

もし「与えてくれないと始まらない」と思っていたら、どうだったでしょう。

買ってもらえる友だちをうらやみ、買ってくれない親を恨んでいた可能性だってあります。状況はまったく同じなのに、です。

夫からは今でも「エリの世界はすべてがファンタジーなんだね」と言われるそうですが、これは生まれつきの才能ではなく、「楽しいほうの見方」を選び続けてきた結果なのだと思います。

ある日、神社の参道で子どもたちが「ケンケンパ」をしていました。何もないところで?と思って近づくと、石畳の模様を上手に使っている。なんでもないものを遊びに変えられる子どもは、すばらしい心の世界に住んでいます。

「楽しもうと決心する」——赤毛のアンの言葉

店主には、高校生の頃、人生に絶望していた時期がありました。

それでもなんとか通っていた高校に、『赤毛のアン』が大好きな先生がいて、その先生から聞いたアンの言葉が、ずっと心に残っているそうです。

「私の経験から言うと、物事は楽しもうと思えば、どんな時でも愉しめるものよ。もちろん、楽しもうと固く決心することが大事よ」

楽しさは、向こうからやってくるものではなく、こちらが決心して見つけにいくもの。
石も、言葉も、同じです。自分がそれを信じて手に取らなければ、ないのと同じこと。すばらしいという感覚は、すべて心が作り出すものだからです。

まとめ——人生は、自分で作る物語

与えてもらえることが幸せか、ないことが不幸か。それを決めるのは、いつだって自分です。

人生は、自分で作る物語のようなもの。どんな物語にも逆境があり、その中にも救いや助けがあり、ページをめくれば次の景色が広がっています。

お金がなくても楽しめる方法はあります。何もなくても、心が弾むことは世の中にあふれています。今が暗闇でも、いつか晴れる朝が来ます。

あなたの心が映し出す世界が、すばらしく美しいものでありますように。