何をやってもうまくいかない。人間関係も、仕事も、空回りばかり。
そんな時期のまっただ中にいる方に、今日はわたし自身のどん底の話をさせてください。
「自分がダメだから」ではないのです。理由は、もっとシンプルなところにありました。
人の悩みは、大昔から変わらない
お店に立っていると、さまざまな生き方、価値観をもった方とお話しします。
その悩みのほとんどは、家族のこと、お金のこと、職場の人のこと。
実は、人の悩みは旧石器時代のような大昔から変わらないと言われています。
遺跡の石に刻まれた文字を読み解くと、配偶者への文句や、給料が安いという嘆き、上司への不満——今とすこしも変わらない日常が刻まれているのだとか。
つまり、悩みをぐるぐると考え続けること自体、すこし力を抜いて眺めてもいいのかもしれません。
夫婦の問題なら、文句を言う前に相手の前で笑顔でいること。仕事の問題なら、愚痴の前に自分にできることへ目を向けること。
人は、いちばん大切なことを、いちばんしないものなのです。
感情は、進む力にも、止める力にもなる
人の身体はとても緻密にできていて、無駄がないと言われます。
できあがったものは変化しにくく、だから人は、自分の中の「無駄」をなかなか手放せません。
そのうえ、感情の力はものすごい。
思うように進む追い風にもなれば、思うように進めない向かい風にもなります。
だから、感情を整理することはとても大切です。
怖がる必要はありません。目の前のことを、ひとつひとつ片づけていく。それが前に進むコツです。
17歳のわたしが、どん底で考えたこと
ここからは、わたし自身の話です。当時の心の中を、そのまま言葉にしてみますね。
ドロドロした今の自分が考えることは、ロクでもないのだろう。自分の考え方のまま生きるには、人として足りないことが多すぎる。
足りないなら、上手く生きている人に教わるしかない。上手くいっている人を探して、観察してみよう。きっと何かヒントがあるはずだ。
この考えをもてたことで、自分だけの世界から一歩抜け出せました。
自分を確立して生きている人を、本当にそばでじっと観察しました。
すると、自分に足りていなかったことが、いーーーっぱい出てきたのです。知らないって怖い、と心の底から思いました。
うまくいかない=「知らない」ということ
ここが、いちばんお伝えしたいことです。
うまくいかないということは、「知らない」ということ。
知らないから、うまくいかない。それだけなのです。あなたの人柄や価値の問題ではありません。
知らないまま直感だけで生きるのは、とても乱暴です。思うように進めず、時間もかかり、ときに人を傷つけます。
そこに気づいて、わたしは初めて「自分をつくり直そう」と決めました。
歯を食いしばる年月でしたが、あれがあったから今があります。
学びの過程でたくさんの人に良くしていただき、わたしが育つまで辛抱強く見守ってもらえたことには、感謝しかありません。
土台のない場所に、家は建たない
自分の世界のベースというのは、余計なものを落とし、生きるコツや学びを積み上げた上に成り立ちます。
土台を整えずに自分の世界を建てようとすると、いつか何かの拍子に傾き始めます。家づくりで基礎工事を飛ばせないのと同じです。
「この経験は、いつか誰かの役に立つはず」
わたしは17歳でそう決めて、ここまで生きてきました。
彩石屋は、そうした生きる土台を、お話ししながら一緒に見直していく場所だと思っています。
まとめ——知らないことは、これから知ればいい
うまくいかない自分を責める必要はありません。知らなかったことは、今日から知っていけばいいのです。
身近にいる「上手く生きている人」を、ひとりだけ観察してみてください。
そこから見えるヒントの数だけ、進める道は増えていきます。土台は、何歳からでも、何度でも組み直せます。